お祭り大国・日本
クリスマス商戦にはまだ少し早いこのシーズン。 以前は秋と冬の大きなイベントに挟まれた、販促にはやや押し出しの弱いシーズンでした。 ところがここ10年くらいで、様相が一転。 すっかりと「ハロウィン」一色に染まるようになりました。 本来の意味とは関係なく盛り上がりを見せるこの現象、どうやら日本独特のひろがりのようです。
本来の「ハロウィン」は毎年10月31日、古代ケルト人の年末のお祭りが起源とされます。
大雑把な表現をすれば、お盆と魔除けと収穫祭が混ざったような宗教色の濃いお祭りといったところでしょうか。
約30年前、東京の有名玩具店が行った販促目的の仮装パレードに始まり、日本での本格的な定着はここ10年くらい。
あの世界的なアミューズメントパークが9月頃から行う集客イベントの影響が大きいでしょう。
クリスマスよろしく、日本人は厳密な祭の意味よりもその雰囲気に酔いしれます。
何しろ、コマーシャルを打たなくても大々的な告知や演出は既にマスメディアやSNSなど、巷にあふれているのです。
毎年恒例のイベントとして徐々に認知されるのと同時に大きなビジネスチャンスとしても定着していきました。
お祭りや子どもに関連した食品や商品を皮切りに徐々にその枠を飛び出し、大人も楽しめる仮装グッズやデコレーショングッズが登場。しかも、100円ショップでも入手できるという手軽さです。
ここまで来ればもう簡単、店内装飾やイメージの演出が誰にでもできるようになり、街は一気にハロウィン一色に包まれる、といったところでしょうか。
あとはアイディア次第、このイベントに乗じて何ができるのか。
そして何より、商売をなさるご自身が、いかに楽しめるか。
ハロウィンに限らず、そのひらめきや発見が、次の商機につながるかも知れませんね。
それでは皆さん、「Happy Halloween!」
参考『日経ビジネス Digital』2013.1.16